脳血管障害


脳卒中片麻痺

 

 

脳卒中とは、脳の血管の障害によってその先に栄養が送られず、脳の働きや脳から指令を受ける身体に障害が起こる疾患です。

 

脳卒中の原因は脳の血管が詰まる脳梗塞と、脳の血管が破れる脳出血やくも膜下出血の大きく2つに分けられます。

 日本人の死亡原因第3位とされており、命が助かっても様々な後遺症が残る場合が多いです。 片麻痺は脳卒中の代表的な後遺症のひとつであり、障害を受けた脳の場所とは反対側の手足に麻痺や運動障害が現れます。

 

手足の麻痺によって歩きづらくなったり、転倒しやすくなったり、自重で肩が亜脱臼してしまったり、字がうまく書けなくなったりします。また、痙縮という筋が緊張しすぎてしまうことで、手を握ったままに開くのが難しくなったり、手足が勝手に動いたりという症状が現れたりもします。さらに、以上の運動障害以外にも言語障害や感覚障害、理解力の低下など様々な症状が現れます。

 

脳卒中片麻痺は症状が多様であるために、装具の種類も多く、それぞれの症状や能力に応じて医師から装具が処方されます。たとえば、立位がとれない方には両側支柱付長下肢装具、足関節の角度制限や角度調整が必要な方には両側支柱付短下肢装具、麻痺で足先が下がってしまう方にはプラスチック製短下肢装具、肩が亜脱臼してしまう方には三角巾やアームスリングなどがあります。

 


リウマチ

 

 

リウマチは原因不明の慢性多発性関節炎を主病変とする全身疾患です。

 

原因は不明ですが、膠原病のひとつで自己免疫や免疫反応が関係しているといわれています。 関節の炎症と破壊が特徴的で、変形に進行、それにより機能障害を引き起こします。30~40歳代の女性に好発する疾患で、アメリカリウマチ学会の診断基準(1987)によれば以下の項目のうち4つを満たすものを関節リウマチと定義しています。

 

1).少なくとも1時間以上持続する「朝のこわばり」が6週間以上続く

2).3個以上の関節の腫脹が6週間以上続く

3).手・中手指節関節・近位指節間関節の腫脹が6週間以上続く

4).対称性関節腫脹が6週間以上続く

5).皮下結節(リウマチ結節)

6).血清リウマトイド因子が陽性

7).手・指のX線の変化

 

手指の変形や中手指節関節の偏位、各関節の脱臼などがみられ、さらに進行すると関節の高度な破壊で指が短縮し、指がぶらぶらの状態になったり、伸び縮みしたりするような変形になることがあります。進行性であるため、早期の診断・治療が必要です。

 

治療には薬物療法や物理療法、手術療法が用いられます。リウマチ患者様に対する装具としては、各関節を保護するための装具や

変形した関節に合わせた靴やインソールなどがあります。

 

【製品例】

 

手装具

指装具

靴型装具

インソール

足底板

膝装具

頸椎装具